資本主義ゲーム攻略を目指すものぐさの雑記帳

人生の暇つぶしとして資本主義というゲームの攻略を目指しつつ、日々思ったこと、考えたことを取り留めもなく綴っていきます。

日常に幸せを感じるには

日常に幸せを感じるには

以前、幸福とは?という、なんちゃって悟り系記事を書いたことがあります。
 

 
その中で、リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』を引き合いに出して、幸福感の正体は、遺伝子の複製に寄与するような行動をとった時に湧き上がる感情なのではないかということを主張しました。
 
そして真の幸せとは、いかなる外的要因にも左右されない平穏な心の中にある( ・`ω・´)キリッ
 
みたいなことも書きました。
 
今もその考えは基本的には変わってはいません。
 
しかし自分で書いておいてなんですが、修行僧のようにあらゆる感情を滅却できるような境地に達するのは、我々一般人では基本的に不可能だと思います(だから出家しているんですね)。
 
そこで今回はもう少しライトに、日常に幸せを感じるにはどうすればよいのか?みたいなことを考えてみたいと思います。
 
それを考えるにあたっては、やはりまず人間(人類)の普遍的な特徴というものついて考えを巡らせる必要があります。
 

人間は人の輪の中に充足感を覚えるようにできている 

別の記事で、人間は孤独な状態が続くと鬱になりやすいということを書きました。
 

 

もちろん人間も一人一人個性(個体差)があり、ある物事に対する感じ方というのは千差万別だと思います。
 
しかし夜になったら眠くなる、身内が亡くなったら悲しくなる、というふうに、人類(動物)に共通するような普遍的な特性というものがあるということです。
 
たとえば
  • 心と体を休ませるための十分な睡眠
  • 運動で得られる心地よい疲労感
  • 緑豊かな生活環境
  • 信頼できる人々とのつながり
などは、おそらく万人にとって満たされた日々を送るのに必要な要素なのではないかという気がします。
 
そして最後の人とのつながりということに関しては、やはり幸福感に大きな影響を与えるということがこれまでの研究でわかっているようです。
 

75年の研究の末に研究者らが導き出したのは「よい人間関係は人を健康にし、幸福にもする」ということ
 
どんな人と出会うか、どんな人たちと同じ時間を過ごすかというのは、大きく幸福感を左右するということです。
 
人間は社会的な動物であり、人の輪の中に充足感を覚えるようにできていると言っても過言ではないのかもしれません。
 
たとえ孤独に強いとされる人であっても、その性質にはそう簡単に抗えないのではないかということを思います。
 
先の記事で引用した動画の中では、タンザニアの狩猟民族であるハッザ族にはうつ病の人がほとんどいないということが紹介されていました。
 
ハッザ族は狩りで集めた食料を平等に分け合う生活をしており、格差のない集団生活を送っています。
 
これはある意味、田舎のマイルドヤンキーと呼ばれる人達と共通する部分があるように思います。
 
大多数の田舎には基幹産業というものが無く、彼らは経済的には決して裕福ではありません。しかしそこにあまり悲壮感はなく、毎日楽しそうに暮らしているように見えます。
 
それはおそらく地元人(ジモティー)というコミュニティが確立されており、人とのつながりというものを日々実感しているからなのかもしれません。
 

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人類の歴史から考えれば、生活インフラが整い、一人でも暮らしていけるようなったのはつい最近のことです。
 
人は進化の過程で、より生存確率を高めるために、群れから離れると不安を感じるような個体が生き残ってきたということです。
 
群れる、馴れ合うといった態度は否定的にとられることが多いものです。
 
しかし人間のそういった性質を考えると、ある程度は必要なものなのではないかということを思います。
 

長く関係が続くのは自分とよく似た人 

それでは人とのつながりというものはどこから生まれるのでしょうか。
 
そして長く続いていく人間関係とはどのようなものなのでしょうか。
 
先日、何気なくネットサーフィンをしていた時に、そのことに関するちょっとした論文を見つけました。
 
社会心理学への招待:対人魅力に着目して
 
「相手が近くにいる」あるいは「身体的魅力が高い」などは、 人間関係が形成される初期のきっかけに過ぎません。その関係が長く続くためには、「お 互いが似ている」ことが必要なようです。
ニューカム(Newcomb, 1961)は関係が親 密になっていく過程を追跡調査した結果、相互の基本的なものの見方や考え方が類似 していること(態度や価値観の類似性)が長期的な人間関係において特に重要な要因 であることを見出しました。 

 

要するに、知り合うきっかけとしては同じ学校、同じ職場など、近くにいる、頻繁に顔を合わせる関係であることが条件となってきますが、長く関係が続いていくにはお互いの価値観が似通っていることが必要だということのようです。
 
しかしこのことは指摘されるまでもなく、多くの人は経験的にわかっていることだと思います。
 
今も付き合いが続いているのは、どこか自分と似ている人なのではないでしょうか。
 

ネットは人とのつながりを得るための有効なツール

欧米の人に比べ、日本人はネットとリアルを切り離して考えており、特にネットでの出会いにはかなり消極的な傾向があるようです。
 

 
ただ、これはある意味もったいないことだなと思います。
 
長く続いていく人間関係に必要なのが共通の価値観だとすると、自分と似た価値観を持つ人を見つけやすいインターネット(SNSやブログなど)はとても有用なツールだと思うからです。
 
もちろん実際に会ってみないとわからないこと、face to faceでしか伝わらない情報も多くあります。
 
しかしSNSやブログはリアルで対面した時よりも、建前を取り払ったその人の素の考え方や性格が表れやすく、価値観や考え方を知るという意味では有効なツールになり得るのではないかと思います。
 
たとえばSNSやブログで、ある人のことを面白いなと思った場合、その人と実際に会った時も意気投合しやすいんじゃないか。そんな気がします。
 
そういう意味で、ネットは人とのマッチングにおいて、大きな可能性を秘めていると思います。
 
恋愛市場におけるマッチングは、アプリ等の普及もあり、現在でもかなり進んできています。
 
しかし長期的な人間関係に発展し得る、共通の価値観をベースとしたマッチング・コミュニケーションツールというのはまだまだ少ないのが現状だと思います。
 
人間が幸せに暮らしていくのに人とのつながりが必要だとすると、そうしたマッチングツールがこれから必要とされてくるのかもしれません。